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紙とくまの生活。
忘れるために書く日記。


美術館、紅一点

薄曇りの美術館の三番目の休憩室で座っていたらやってきたもうひとりがみっつあけて座り、わたしはにやりとした。床から天井までの大きなガラスを前に交換する小さな言葉たちを青い静寂がていねいに拾っていく。コーティングされた時間と言葉の中でゆらゆら…

大道芸人に冷え症はいない

雨が降りました。暗い明け方に目が醒めた時はまだ雨の音がしていて夜と雨に二重に閉じ込められたかん、もう一度起きたときには明るくなっていた。午前中の公園は曇り空にところどころの紅葉が湿気をすって輪郭をはっきりとさせていた。カメラを忘れてきたこ…

ホルモン様には逆らえない

ブログを書くタブだけが増え続けている。階段を踏み外すように寒さに落ちていって冷え症の足先が冷たく動くのは億劫なのだけどその一方でこの一年くらいで一番元気になっていて、季節のせいかなにかもろもろが回復してきているのかなんにも関係ないのかわか…

最終的に僕たちは最終的を知らなくちゃ

風が強くて出たくないと思っているうちに随分寒くなってしまった。来なくてもいいなんていわれていた予定は行かなくして、ちょっとそこまで。自転車道で三人組の小学生たちが「もうちょっと行ったら駄菓子屋があるんだぜ」なんて言っているのに出合って着い…

少しは流れにさからって

どうにかしようと思って隅に本を積んでいる。段ボールを用意してとりあえず入るだけ入れてリスト化もしちゃったりしてそれでも往生際悪く封をしないである。少し置いておくだけで埃がつもる。どうせ忘れていたものたちなのにいざってなると名残惜しくこの作…

白い午後

正午すぎの電車は白いひざしをうけとめて車内はあたたかく三十分も乗るうちに乗客は風船みたいにふくらまされている。それは希望とか将来の展望というような根拠のない自信によってだが、穏やかで明るい日光はそれだけの説得力をわたしたちにあたえる。ぬく…

#短歌の目 善男善女善蟹

tankanome.hateblo.jp えー一か月早くなーい? 短歌です。 題詠 5首 1. 渋 なんじ善き蟹には褒美をとらせよう悪しき蟹には渋柿泡刑 2. 容 受容せよ陰毛便座体臭鼾おとことくらす隣でねむる 3. テスト 待ち合いで野性のテスト子どもらのその時だけは試験者で…

ミスター&ミスコンテクスト

こんなにもわーんとした中で生きているのかという気持ち。ここしばらく続いている。季節のせいかもしれないけれど。いよいよ寒すぎて暖パンことホットイージーなんちゃらみたいなズボンをひっぱりだしてきてついでにフリースも着るとあたたかくてQOLが上がり…

ニセ科学様(信者たち)

soulkitchen.hatenablog.com ニセ科学寝具(試用中)につづき、薬膳のレシピ本を借りてきたため、ついにスピってきたかとうたがいの目を向けられている。その心はただ美味しいものが食べたいんだわたしは、なのだけど、「食事で"気"をおぎないましょう」とか…

主観をさがせ

小学校までの道のりを思い出しながら眠りへの道も歩こうとかこんな言い方はしていないけど、寝る前の遊びとして、目をつぶって思い出す。居間から土間に降り、土間には自転車がある、左手の玄関をあけて坂をのぼる。道は左右に分かれていて、正面にも細い坂…

新キャラ未遂

書きはじめはこうしようと思っていたのを忘れた。なぜそんなところにというような遠いようなしかし近い話をするつもりだったのだ。きみが気づかない間に方向転換してるよオーライ、しかしはじめの一歩がわからなくなってた。 ★ カーテンレールになぜかカマキ…

ゲーム

ペルソナ5をクリアした。同居人が。わたしは横でああだこうだ言いながら編み物をしていた。アクリル毛糸の束子いくつかとこげ茶のネックウォーマー2が完成した。ほんとうはスヌードらしいのだけど短めにしてはじめと終わりを接いだ。輪編みだとこうはいかな…

ニセ科学様

人生の三分の一は寝て過ごすのだよという多くの人にとっての事実をあたかも発見したかのようにささやく、この裏返しのようなやり方に毎度閉口していたのだけれど、しかし事実は事実で、われわれもついに到達してしまった寝具道の入り口に長く険しい道のりの…

編み物とテクスト

編み物をはじめたくなった。突然。編み針はもちろんないから買いに行って、本当に思いつきだったから、編み物ってこんなに道具が必要なのかと驚く。鍵針と棒針がある。輪針というのもある。編み物ではないけど刺繡針というのもあった。ほかに編み物専用の針…

早寝は恥ではないし体調がよくなる

口内か唇か判断つけがたいあたりに口内炎ができており、はたして"口内"炎なのだろうかとか思ったり、しかし朝、または夜中に起きるとその部分がぴったりと貼りついており血のような味がしてそのたびになんじゃこりゃぁなのだけど、頬の内側の段差も復活して…

すごいスピードでカルカソンヌが

一番好きなボードゲーム、ディクシットだなって思ってたのだけど、まあ今も思ってるのだけど、そこにカルカソンヌが入ってきた。ふたつとも全然違うタイプのゲームなのだけど、雰囲気が似ている気がする(これは相性というやつなのかもしれない)。 ★カルカ…

定型ワークス

少年少女自然の家的な施設に行くことがあって、そこはそこかしこに施設利用者の感謝の声が掲示されており、眺めているとそれはいくつかの文章の組み合わせによってできていた。 つまり、①〇月〇日にお世話になりました、②(アクティビティ)が楽しかったです…

たらればの現在形

※まんがの話ではありませんぬ たらればって基本的には過去にあるものなのだけど。過去のたらればにかんしては、現在を肯定しなさいというのが解だと思っているのだけど(どうしても無理であれば、反省の材料として未来に活かしなさい、を使います)。 そのた…

気分がよかった

ブログを読んで気分がいいぞと思ったのでブックマークした。なにかコメントをつけようか迷ったけれどやめた。ブックマークするときに任意でつけられるコメントは便利なようで厄介だ。わたしはできるだけ何か書こうと思っているが、それはだいたい未来の自分…

もの、現在、所有

部屋をかたづける。のは現実であり比喩だ。持ち物はニアリイコール人生だから、部屋はまあだいたい人生のよせあつめだ。 もう読まない本を箱につめる。文字の本はなかなか難しく、まずは漫画から。漫画はすぐ読める。ぐっとわたしに入ってきて、さっと忘れて…

#短歌の目 馬も肥ゆるが鹿も肥ゆれよ

tankanome.hateblo.jp お久しぶりの短歌です。よむるよむる。 題詠 5首 1. 星 星型のぎとざとぎとざで待ち合わせ余ったやつらで缶けりしよう 2. 吹 まだこない朝にくちぶえ吹いているくるり女の体温計よ 3. はちみつ(蜂蜜、ハチミツも可) いい夢が見られま…

泳げ地蔵

約束が苦手、と思う。というのは誰ぞの空想のような夢に組み入れられているとき、わたしは反発する。それは心から反しているのか、それとも経験からか。夢のような希望を語る人がいて、そうするとどうも実現可能性が高まるらしいのだけど、そのときはからだ…

小さな生き物

又自分がからつぽである気がして居てもう病氣の様であるが然んな時は少し絵を描く。対象を視ながら鉛筆で少し宛線を展ばしてゐつて、延伸歪曲交叉が像を做る。周圍は靜で用紙に向かつて吸い込まれて行く様な白い午后。砂時計の砂を憶い出させる。 わたくしが…

新陳代謝の人生の

衣更えをして、秋のやってきかたがスマートだったと思う。寒くなったまま暑い日がないので躊躇なく半そでのパジャマをしまい、冷感の肌着をしまい、寝床に敷いてひんやりするマットも片づけた。さようなら扇風機、今年もよろしくヒートテック。すこし億劫だ…

暗闇が声をかけてくる

どこかでずっと音がしているのかもしれない。していないのかもしれない。音はしていて、わたしは、私たちは、きこえないようにしているのだとしたら恐ろしい。それは意識的なのか、教育によって身についたものか。恐ろしい。この瞬間にも世界中で音は鳴って…

三連休

わたしが何者でもない、ということがどうしようもなくのしかかってくる三日間。四度目の三日間。ひらきなおって明るくふるまえばいいのだということは思うけれど、そんな簡単な性格でもないんだった。善人であるだけでいいはずなのに、もっともっと要求され…

2016/09/17

気づいたら各駅停車に乗っていて集合には少し遅れた。それでも出発には余裕があったから皆はそこで談笑していて問題はなかった。そのときの、たとえば朝方の些少な状況がしばらく続くことを疑えない。つまり、起きたときの気温を曇り空を(実際は日がまだ出…

テレビ迎えの儀

テレビがきたらピザを食べようといっていて、ここに来てはじめての宅配ピザを頼んだ。ピザはどれも同じに見えるといえば、それはピザへの愛が足りないのだと返されたけれど。ピザはおいしい。おいしいが、丸い生地の上に赤と緑とチーズが乗っている。だけ。…

不可抗力

テレビを買った。わたしも同居人もテレビを買うのははじめてだった。今まではPCのテレビのアプリケーションでちまちまと視聴していたのが調子が悪くなったのだった。何を買うべきかわからなかったので、同居人をテレビ購入担当大臣に指名、メカっぽいものは…

その二項対立、嘘じゃない?

都会は洗練されていて、田舎は保守的だっていうの、わりと信じられているけど本当にそうなんだろうか。都会はすぐれていて、田舎は野蛮だという植民地主義みたいな思想の延長にあるんじゃないんだろうか(物量の多寡とか啓蒙的なやつ、言わないけどみんなの…

概念フェチ

5、が集まって10になるのが好きだと思った。50がふたつで100でもいい。たとえば350円のものをふたつ買って700円になるのがいい。150円でも250円でも450円でもいいんだけど、やっぱり350円がいいんだ。あわせて300円では少なすぎるし、900円では多すぎる(そ…

成程晩夏

夏が終わろうとしている。と汗だくで打っている。今朝は冷房入れたくなるくらいには暑かった。しかし翳ると涼しくなって、ベランダに出てみると白い壁が黄色く傾いて見えたのが秋。と思ったけど、PC用の眼鏡をかけていたからでは、と今思った。セミらの声も…

縁あって

英文を読んでいる。ざっと6,7年ぶりですねとか数えながら、意外と読めているので、これはもう英文読解が身についているといっても過言ではない。とかいいながら、電子辞書で語をひきながら確認のためにわたしの中の語意を口にしているのだけど、ことごと違い…

イマジナリーパートナー

というくくりがあるということを知って、今つくった言葉なんですが、想像上の人物、友人、恋人、家族の話をおおっぴらに、それこそインターネッツなんかでする、みたいなことなんですけど。実際に関係のある人ならまだしも、ウェッブの向こう側にいる人がそ…

意味無意味意味無意味

むかしの映画を観にいって、ハアーなるほどという感じ。主演の俳優が先日亡くなって追悼上映みたいなものだったのだろうけど、古い映画のざらざら感、チープなSF表現、暗喩を多用する表現、意味は全然わからなかったけど(あらすじは一応わかった)、これっ…

よくない教育(者)

さいきん、「仮面の勇者」というゲームをやっている。勇者の血筋のアレックスという少年がいて、勇者の血筋なので勇者にならないといけないのだけど、過去のいろいろでひきこもりがちである、のを宥めてすかす優しい指南役となって、勇者になるための儀式を…

ロボットと人間

ロボはすごいぞ。最近のはとくになんだってやる。危険なところで働いたり介護もするし、将棋もさす。自動車の自動運転もロボの仕業だし、映画の脚本や小説だって書いてしまう。そんなふうに単純な仕事や人間の代替行為だけにとどまらず、なにかをうみ出した…

いつか夏に手を振って

五十年前の夏は暑くて、嫌んなるくらい暑くて、熱された空気が道路から景色をゆがんでたちのぼらせる中を少女だった母が歩いていき、駅の向こうの繁華街をぬけてなにもない公園の脇をとおって、今はない焼却場の隣のプールはにぎわっていたろうか。彼女がど…

諸行無常とはこのこと

入口前にトラックがつけられていて、ぶかぶかのズボンを穿いた人たちが何人か行ったり来たりしていた。すんません、とか挨拶されても親しみは感じられなかった。階段をあがって部屋に入ろうとしたところで大惨事、運び出されるために横倒しになった家具が玄…

買い物考(序)

久しぶりに買い物しようと街まで出かけたのだけど、ものを買うのってむずかしくない? 目的の品は買えた。目的のはずなのに店員の手前品定めしてるふりしちゃうのやめたい。けどやめられない。近いうちの購入を検討していたものが見つかると今買うべきなのか…

ことわざって

長いことつかっていなかったマシーンことミシンをひっぱりだしてきて布を縫ったりもする。はやいはやい。先日手縫いでちくちくしてたことブックカバーが二時間で完成する。しかも単行本サイズだよ。裁縫ブームがきたのは思えば五年前の地震の前後で慾にまか…

感想みっつとSMAP

自分に感想の才能はないということが最近ひしひしわかってきているので、期待せず期待されずにぶつぶつ書いてみることに。みむと。せむ。 悪い芝居vol.18『メロメロたち』 - 特設サイト この話になるとズ氏がたいへんにエモくなる演劇をこっそりと観にいって…

今宵は今年のたったひと宵

人にもまれて、やっぱり人間ニガテだよね、と再確認する。でも、苦手だけど嫌いではなく、楽しい瞬間もたくさんあって、それにこの挑戦(いっても年に数日なのだし)がなくなったらますます人づきあいが億劫になって自分の想像力と戦ってるだけの意地悪なお…

しんかする

文芸誌を久しぶりに読んでいる。『文藝』は文句なしに決めたんだけど、『すばる』は迷って、やっぱり買った。「はじまりの名前」という小説が三番目に載っていて、なんともいえずよかった。作品をみるときの「面白い」と「好き」について最近よく考えるが、…

秘密

朝方、といってもかなり朝だったけど、二番目の窓がひかりでいっぱいでまぶしいところにもぞもぞと動いていって、「あれ、ねえ、背中」。眠りの定位置からはずいぶん離れたところにいたのだけれど、そういえばうしろ姿ってあんまりなれなくて。 とにかくはじ…

鬼退治

梅雨があけたらとたんに暑くなって、ゲンキンな気候と思ったり、気候の顔色うかがって梅雨あけ宣言してるのだから誹られる謂われはありませんと思ったり。家でパンを焼いてるときはいい気分だったのに。どうも元気がよくないと外に出て縁石に腰かけているあ…

赤い実のはじけるさまを見たくってやわ肌めくる校庭のすみ

青春のあごの下の白いぶつぶつをいたずら心でこすってしまって翌日に爆弾と化す。地獄かよとうそぶいて、なんて軽い地獄、しかしこちらは真剣だ。御免。膚は思ったより薄く弱くその下に脂と液体をたたえているのよなと考えながらどうしようか頭をかかえて、…

Xデーの前に

自主的にwindows10にした。ここまで抵抗したものの、最後の決裁は自分でとりたかった。が、win7からアップグレード(でいいのだろうか)したものは、メインでつかっているアプリケーションが対応せず、更新プログラムもわたしのPCの次のヴァージョンからの対…

上手くならない

絵をかくのも文章をかくのも短歌をつくるでも写真をとるでもなんやかんやも(現時点でしていることだけあげたのだけど、音楽とか映画とかもきっとそうなんだろうと感じるので)、根っこは一緒だなと思うことがあって、数か月前、なのだけど、紙とペンをもっ…

好き、よい、面白い、かわいい、観てほしい、抑えておきたい

soulkitchen.hatenablog.com 前回の仮説をふまえて、好きな映画10選にあげたのと選にもれたの(次点)とか思い出した作品のいくつかで表を書いてみた。「好き」はもちろん全部○がついたのだけど、「よい」と「おもしろい」にかんしてはまちまちで、両者がそ…