紙とくまの生活。
忘れるために書く日記。


夜は疎

運動または散歩するにあたっては、夜が好きだと結論した。夕食後に出てみると人はいちだんと減っている。走るときは近くの遊歩道みたいなところを行くのだけど、飲酒しちゃったし走る感じじゃなかったので駅の方向に歩いた。日曜日の夜の駅はしんとして、人はまばらだった。すべての人と5メートル以上距離が保てている。マスクもしなくていいのでは。疎だ。22時はまだあいている店も多かったはずだけど、多くの店が臨時で早く閉めていた。コンビニだけが光っている。たまに行くローソンが見える。ローソンが好きだ。

ジョギングで行く遊歩道は緑が多く、明るい感じではないのだけど、それでもいつでも人がいる。走る人や歩く人、犬の散歩とか。ベンチに腰かけている人もいるし、人がいる専用の道って感じだ。それに比べると、駅までの道はなんだか暗い。電気もついているのだけど、通りかかる人の目的が読めない。すこし怖いけれど覚悟をきめて歩く。あぶない目に遭うことはなかったけれど、できたら避けたい感じは変わらなかった。

こっちの道は以前はよく使っていて、自転車だったり歩きだったり、昼だったり夜だったり、いろんな気持ちで往復していた。ラジオを聴きながら歩いて、これまでのこの道での記憶をオードリーのオールナイトニッポンが塗り替えていく確信がした。はじめて聴いたのだけど、話し方が落ち着いていてよかった。文脈がわからないので、聴こえてくる話が本気なのか冗談なのかギャグなのかわからない。慣れなさで必死に聴くのとふたりの声が誰もいない道に降り積もっていった。