紙とくまの生活。
忘れるために書く日記。


しんでしまうとはなにごとだ

生きてるもののことも死んでしまったもののことも同じように話したい。赤ん坊がうまれたことをよろこんだ次の瞬間に病床のあなたのことをいたわりたい。もういない人のことをなつかしむ口ぶりで隣人の頬をなでたい。わたしたちは等しくいずれいなくなる存在で、等しくうまれてきた存在で、うまれる前が等しくあったのだから。

 

うまれるのはさみしくない。しんじゃうのもさみしくない。生きていくのもさみしくない。

 

なにか贈りたく思いますが、うまれたときにその掌に何もかもお持ちだともききますし、必要なものなんてないのかもしれません。

 

たくさん泣くでしょう。たくさん笑うでしょう。泣くことも笑うこともひとしく祝福されることですね。わたしが泣いていても笑ってくださいね。みんなで泣いちゃうのはやめましょう。いえ、やっぱり許可します。

 

しんでしまうとはなにごとだ、はつまり、生きているってハッピー、ってこと。ふっかつは実はまたうまれなおしているのかもしれない。彼岸と此岸の反復横跳び。 高速で。