紙とくまの生活。
忘れるために書く日記。


可笑し冷戦

仕事をおさめた。そして今年は早めに実家に帰る。例年は同居人にあわせて31日に帰省していたのだけど、今年はちょっと特別だ。それでその足でまあまあの駅に寄って、お菓子を選ぶ。同居人の実家にもたせるのだ。

このお菓子選びは楽しい反面、気が重くもある。つまり、気がきいていて、押しつけがましくなく、予算におさまり、できたらおいしいもの、を見つける。気に入ってもらわないとはじまらない。今日日(漢字これでいいのだろうか)名のある(いやもうなくてもか)お菓子屋さんのアイテムの値段などインターネッツをつかえばわかってしまうもので、いやあんまりネットしない人ときいておりますが、そこがあけっぴろげであるとすればもう実質お菓子のチョイスセンスで勝負するしかないのであった。

ハードル高いねと檻の中をぐるぐるする虎のように店内をうろうろする。和菓子洋菓子おかき最中羊羹ゼリーチョコレートクッキーフィナンシェよくわからないカタカナの食べ物。そうだ忘れていた帰省のタイムラグがあるから日持ちのするもの、も条件リストの最後につけくわえてさらにうろうろ。わたしはヒナ氏の家族に会ったことがないまま新年を迎えるのたぶん三度目でさすがにそろそろまずいだろう(いやもうすでにまずい可能性も)とかなんだか社会的な自分もでてきてちょっと落ち込む。いっそ諦めて何もしないでやり過ごそうかとも思ってみて、しかし去年もその前も何かしらお菓子をヒナ氏経由で届けているのだった。そして、新年にそのお返しを持ってヒナ氏が帰ってくる……! こえー。こえーよー。言葉をかわしたことのない人とのやりとり、あとたぶん社会的にこちらの方が分が悪く、お宅の長男はおそらくなにも感じていませんでしょうが、この女同士の無言の交流にわたしは実はわりとびくびくとしているのであーるー。こえー。ということを心に隠しつつ、歩き回って少し落ち着いてきたので、おいしそうだし、あんまり見たことないお菓子で、シェフの名はまあ有名という商品を見つけられたのでそれに決めた。きーめた。ってなことをしてた。

 

机の上に置いておいたら帰ってきたヒナ氏が。

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だめだよ。