紙とくまの生活。
忘れるために書く日記。


今夜だけいいわ 明日までいいわ

角煮をした次の日は鍋の脂がオミワタリーつって白い脂をとってゆく。これだけの脂がつまっている豚肉とは罪ではないの。それを食べてるわたし達も罪深い。そしてこの腹の肉は罪のなれの果て、といったような罪の変格活用、そして輪廻をながめるように。

ふだんあまり真面目に喋ったりしないものだから、時たま自分の考えを述べるときなどは本当に伝わっているのだろうか、この語でいいのだろうかみたいなことを考えてしまって、話し終わった後には疲れきっていて周囲への配慮が足らず、はたして語気は強くなかっただろうか、誤解させていないだろうかなどと考えてしまって、結果自己嫌悪みたいなことになってしまう。おしゃべり下手は気苦労からさらに無口になるでしょう。

 

夜道を自転車でこぎながらわたしはもう無意味の意味に憑りつかれてしまったから、残念ながら、御免だけど、みんなのところには戻れないと思ったのだった。意味を論理を構築してまあまあ喋れるのに(その後へこむけど)、わたしが愛しているのは無意味なのであった。虚無にタッチして戻ってきたりこなかったり。どっちでもいい。