紙とくまの生活。
忘れるために書く日記。


家にいた記録として

5月が終わる。わーわー。4月のはじめはこれから起こることにおののいて、たくさん買い物をした。今は状況にも慣れてきて、一日の価値をとことん低く見積もっている贅沢だ。電車はしばらく乗っていなくて、友人や家族とはたまにラインをする。同居人と職場の人としか社交をしていない。あとはわずかのインターネットの人と。

携帯電話もインターネットもない恩師に電話をした。いつもどおり土日の夜に電話をかける。ふつうは夜の電話は遠慮するけれど、この人は前からそうだからしょうがない。22時過ぎにかけたっていい(カップルじゃないと許されない時間じゃない?)。ただ、古い映画のビデオを観ていませんようにといつも願う。邪魔したくはない。電話をかけて、近況を伝えあう。少しだけきこえてくる同級生の話をして、だいぶ喜ばれる。自分の社交のなさを恥じているので、申し訳ないような気がしてしまう。いつもは用件のみだから数分で終わるのだけど、20分もしゃべってしまう。相槌を打っていて、でも実は義務感から電話しているってばれたら悪いかなとか思ってしまう。そうしたら一刻も早く電話を終わらせたくなってしまう。先生はおしゃべりだ。それは昔からそうで、わたしは、もしかして、自分がしゃべらなくていい相手を選んでいたのかもと思ってしまった。それが真実かはわからないけれど。

ここ数日毎日お菓子を焼いている。家にいる間はたい焼きを焼き、パンを焼き、バナナケーキを焼き、ビスケットを焼き、スコーンを焼き、たまごボーロも焼いた。焼いていないのはプリンとか。そういえば、ハウスのナンミックス、混ぜて焼くだけで本当にただただナンが焼けてしまうので驚いた。焦げとかもお店どおりにできるのですごい。発酵とかいらない。水と混ぜて伸ばしてトースターで焼けます。やばい。おすすめ。粉ものが売り切れがちなので、1袋つくって感動した翌日にスーパーに走って4袋買いました。つくってません。でもおすすめします。

ハウス カレーパートナー ナンミックス 190g×3個

コロナ禍に際して、ある業界の人のコメントを500くらい読んでいて、大変は大変なんだけど、たいへん楽しく読ませてもらっている。意見が同じでも違っても、ぜんぶ後ろに人がいるのがよい。

ウェブ会議、けっきょくまたもや顔を出さないで終わってしまったのだけど、いちおう覚悟を決めていたので、部屋の一辺だけは片づいている。たいへんありがたい。

こんなに家にいたことはないねと同居人と話して、休みだったらすぐにどこかに行ってしまう系のわたしとしては、イベント軒並み中止、お店も開いていないとあれば心置きなく家にいられるので、施策は正しい。いつもは心がカサカサで、何かを得なければという気持ちで家を飛び出していたのだ。あの焦燥感はなんなんだろうか。あんまり健康的じゃない気がするね。そういうことを考えた挙句、一番行きたいところは山なのかもという結論になった。そういう結論にしてみた(詭弁の民なのでどうとでもできるのです)。山に行くためのコスト(荷物の準備や計画を立てる手間や早起きやら登ったら登ったでたいへん疲れるし)を知り、面倒だと思っている(思っているのです)けれど、その上でなお行きたい。万難を排して、ではなく万難をしょいこんでも行きたいなんて(おかしい)、登山しかなくね、ないのだ、それしかない。

なんかそんな感じで自分を見つめなおせた期間だったりしました。サンキューステイホーム。