紙とくまの生活。
忘れるために書く日記。


二度目

読んだ本を読むとか行った場所に行くとか2回目のことをたまにするようになった。一度読んでよかった本はまた読みたいと思うので、じつは満足しているとはいえないのかもしれない。しかし実際に二度読むことはめったにない。その珍しい行動をしてみるとやはり色々な発見がある。読み落としていたところや何年か経っていることにより自分が共振するところが違い、より深まっているような新たなポイントを見つけたような感じがある。

受験勉強なんかも同じ参考書を深くやりなさいとか言われるし何百冊も読むより何回も読んだ方がいいのかもしれない。高校生のころに東京に行って、人の多さに驚いたり辟易したりしていたけれど、お金もないし行くところの知識もないし電車にずっと乗っていたようなことがあった気がする。山手線は永遠に乗れるし他の電車も終点まで行っては戻って来られる。すごく無駄で贅沢な遊びだった。時間だけあるを端的にあらわしていた。同じように子どものころは少ない本を何度も読んでいた。持っていなかったし自分で選ぶ知識もなかった。図書館に行ってシリーズの端から端まで順番に借りたりした。あれはなんだったのか幻のような気さえする。