紙とくまの生活。
忘れるために書く日記。


死んだものはこわい

降りすぎでしょう、雨。真夏日はさみながらも梅雨明けがまだなのがここにきて。この二日間で何度も雨にときに大雨に遭遇し笑うしかない。ぱらぱら小雨はかぞえるべきなのか。思うだけ降って雲が行き過ぎると途端にぺかぺかの空があらわれて温度をあげる。じりじり。というような道行二泊。山中の家は人のいない間は虫が入り込み、カメムシとカマドウマの楽園。死骸におびえながら(なぜか全部死んでいた)、箒で掃き、掃除機で吸いなどしていたけれど、ここではどう考えても虫たちの勢力が優勢と思いつつ干した蒲団について室内に入ってきたアリを追いかける。今さらアリにおびえはしないが、思いもかけず家に入ってしまってうろうろしている小さな黒点やあわれ。エサもなく仲間もおらず巣にも帰れず。田舎のアリの体が大きかろうが人間の方がもっと大きい。しかし人間は死んだ虫すら恐ろしい。人間>虫>死んだ虫>人間>虫……頭の中で無理やり三すくみをえがく。

今はどうだか知らないが、昔、シムアントというゲームがあって、要するにシムシティとかのアリバージョンで、プレイヤーはアリを操作して自分たちの巣を繁栄させる。時おり敵のアリ(区別のために赤いアリだったように思う)とたたかったりして、モードによっては庭の一区画から人間の家の中までをフィールドとしてアリたちの勢力を広げられるのだった。しかしアリにそんな戦略があるかといえばなさそうなので、やっぱりそれは人間の頭で考えたゲームだなという感じ。