紙とくまの生活。
忘れるために書く日記。


天気のオレ

朝。寝室は東向きなので朝だけ容赦ない日が射す。エアコンは夜じゅうゴンゴンうなっている。しかし日光にはかなわず、思い出したようにカーテンをしめる。いや、開けっ放しだったんかーいという感じもあるが、カーテン、しめると暗いよカーテン。そんな中毛布にくるまってこの夜の集大成の芸術となっている同居人を認めるとうれしくなりませんか(なります)。真夏にあらゆる布と枕にうもれているこの人間を見つめないわけにはいかず。目蓋が半開き。しろめ。

最近わかったことに同居人は天気予報と契約書が苦手ということがあって、いえそれらは独立事象なのだけど、まず天気予報は見るけど意味がわからないということ。目には入ってるのだからあとはそれを飲み込むだけだと思うのだけどとにかく気が進まないらしく(見てはいるのだが)見る気配がない。なので、ごろごろしている同居人に天気予報を読んでやる。わたしは天気図を眺めてああだこうだいうのもすきだ。上空の大気の様子を想像して(わかった気になって)いると、地球の一部になった気がするもんな。ふふふんって鼻歌ってしまいそうもんね。でも同居人は天気運があるみたいで、大気の状態不安定にわか雨にご注意みたいな日も全然降られないで帰ってきたりする。わたしが言って朝持たせた蝙蝠傘の意味がないの、テクノロジーが敗北するのしゅんかん。そんなん言ってたら、「天気のオレ」とか誇らしげにしてたりして、いやそんな晴れ男(女)の映画なんかねあれは。

もうひとつの契約書は賃貸更新の契約書がやってきたときに発覚し、これもこの枠に字を書く意味がわからないとか言っておって、えーわたし、こんな契約が苦手な人の借りた家に住んどるんかーい!(しかも数度の更新を経ている)と軽い衝撃とショック。いや、衝撃もショックもおんなじ意味やないんかーい! なんて思いつつ(でも衝撃とショックってちょっと違う感じで使ってますよね??)、おだてたり励ましたり、なんなら口頭で言っててくれればわたしが書きますよとまで申し出た。そんで、ここでまた自分の話するんかーいとは思うのだけど、わたしは枠の中を埋めるのはすき、なんかテストみたいだし、でもここを書いて渡そうとしているのは本当に信用に足る存在かとかうたがってしまって提出までの時間がかかるよ、どうせ後回しにしてろくに精査もできないのにね。なんてぽんこつなふたりも生きているよ日本の片隅で。それで契約書はお互いの休みが重なった時に書こうねとか言ってたのが気がついたら郵送ポストインされていて、なんなら火災保険の更新もされていた。できるじゃん! 得意じゃん!! ってなんの話だったっけ。