紙とくまの生活。
忘れるために書く日記。


っス

ライブ。最近、けっこう、ライブ。だね。

20年近くみてるバンドで、メンバーが四十代になったと言ってエーッてなったけど、みんな子どもがいたり、高い音が出づらそうだったり、曲のアレンジもゆっくりめになったよねとか思ったりする。ふるい歌がかかって、初期のMVのちゃちな感じと、そのときたぶん高校生くらいのエモが思い出されて泣きそう、と思った。歴史だ。メンバーが病気になったり怪我したりもあって、可能なら見ておこうという気持ちでいる。

対バンの若いバンドはかれらの大ファンっスと言い、影響を受けたといい、たしかに影響は感じるものの元気でカッコイイ今風のロックをやっており、あ、時勢、と思う。こちらの方が明らかに勢いがある。なんだかもう、こういう形で音楽が継がれていくしかないし、寂しいけれどそれが営みなんだナァと感じた。若い彼らは「毎週末ライブやってるっス!!」と言っていた。

そのあと沖縄料理の居酒屋に行って軽く食事をとる。ビール一杯で満足なのでわたしたちも歳をとっている。妹を夜行バスのターミナルに送り、別れる。そんな時間なのにたくさんの人がいる。各地へ送り出されていく。酔いのフィルターが一枚かかった状態で眺めると異国にいるようでおもしろい。それからわたしは電車に乗って帰るわけだけど、24時ちかくの電車内は眠気が充溢し、人々は弛緩している。駅に降りたら仲間に抱えられてる人がいて、わぁしゅうまつ、って思う。思ったこちらもぼんやりしてるわけなんだけど。

さすがにうす寒くて半袖の腕がひんやりした。樹の側をとおると、ジーーーーーと鳴る蝉がいて、ベースかきみは。じきに賑やかになる季節を思って行き過ぎる。夜遊び増えてる今週だった。