紙とくまの生活。
忘れるために書く日記。


君のメガネこわしたいな

駅から家に向かってるところで自分はなんてところに住んでるんだと思う。どんどん寒くなる。冷気がかたまりかけの個体となってその中をごりごりと進む。皮膚の周辺の空気の流れを感じる。熱が膚からふわと逃げていく。

最近うつわが頓に好きで、陶器磁器もよいのだけど、木のうつわ! ネットで見かけた作家の展示が期日ぎりぎりなので仕事のあとに首巻ぐいと巻いて出かける。それで実物もやはりよくて、いくつか購入する。パンやお菓子をのせる等。それで木なので当然あつかいは優しくしなくちゃならず、説明書きを読んでいると中性洗剤で洗ってくださいの文字、そういえば洗剤のペーハー(今はペーハーって言わないんですよね)なんぞ気にしたことなかったと思い、我が家のジョイくんは弱酸性。あらま! それでドラッグストアに行って眺めたる食器洗剤の棚、弱酸性にまじりて中性のものも勿論ありき、困りたる事態にはさほどならなそう。そもそも洗剤の弱酸性中性アルカリ性なんぞ、石鹸はアルカリ性だと思ってたけど違ったかしらん。みたいなことを考えつつ、しかしこうやって中性洗剤にシフトして、もしかしたら手作り石けんに走ったりしてナチュラル家族になっていくのかという危惧も。そう、危惧も。そのうち草木染のワンピースを着て口紅だけで髪はお団子になってなんでもてづくりになってしまうんだろうか。めちゃめちゃ偏見だな! と思いながらも、ナチュラル系の人ってみんな似たり寄ったりなのなんでですかね? ほかの〇〇系もみんな似たり寄ったりなのかな。くさしたい気持ちがあるわけではなく、でもそこに行きつくのかしらんという恐怖がわたしを包んでいる。でもまあ行けるところまで行ってみようとも思いたり。ストッパーもついているし。

それに木のうつわ、巨大百貨店で売られていて、資本と手作り品は真反対かと思いきや、一点物はそれはそれでブルジョワジーの求めるものでもあるんだよなと思いたり。贅沢と質素は紙一重。