紙とくまの生活。
忘れるために書く日記。


ろけつと

アローアロー、ひづけ変わって十月です。ついにこの日が来てしまいました。準備はいいですか。お洋服、OK? お化粧、OK? お忘れ物はございませんか? すべてがととのえられてロケットは宇宙へ。新しい世界へ向けて押し出される。飛び出す、しめっぽい砂をかきわけて、漕ぎだす、そっと向こうへ。ほんとうは飛び起きてもっと話をしてからでもいいんだといいたいのだけど、言ってはいけない決まりなのだ。目で合図する、了解する。われわれは視線でもって共同する。おまじないには実は呪いが閉じ込められていて、しかしそれは成就せず。願掛けは失敗。それでも中途半端なやりとりにもしかしたらと思わせられる。そんなわたしのことなんて置いておいてかまわないからどうぞ健やかにと再呪。

 

友人がそのときにその人を頼ったということ、わたしはその人のことをあまり信用していないから嫌だなと思う。でも、そうしたのにはそれなりの理由があったんだろうなと想像もする。わたしには必要でないものが必要な人もいるのだ。と自分に言いきかせている。いつか自分の欲求がわかってきて、一番(ナンバーワンよりオンリーワンだ)でありたいということだし、ときに合一したいみたいなことで(または合一したいと思ってほしい、だよややこしい)、それはどだい無理だということも悲しいかなわかってきて、それから仙人みたいな心持ちおよび暮しをする。距離をおかないとおかしくなってしまう。みたいな。ことを。