紙とくまの生活。
忘れるために書く日記。


BOUNEN×BOUNEN

職場の人びとの年末の挨拶が丁重すぎて、横目に見ながら退職するのかなと思ってしまうくらいに。どんな人でもいつ辞めてもおかしくないんだ識の世界に来てしまった2016年でもある。それでもねんのため、近くにいた人に「年末の挨拶が丁寧ですね!」と言ってみれば、「もう会えるかわからないからね」と冗談かマジかわからない口ぶりで、この別れが今生の別れかもしれない世界観、そこにはまだたどり着けていなかった。しかしそんな姿があちこちで見られて、やっぱり全部一週間くらい会いませんねのご挨拶で、言ってしまえばそれが"社風"でもしかしたら年齢的なこともあるかもしれない。

これまでのわたし(達)は年末も年始もばらばらで、それこそどんな一日だって変わらぬ一日だよという気持ちであったから、常と変わらずお先に失礼しますと言って帰りたい。挨拶をしたあとみんながこちらを見たのがこわくって、逃げるように事務室を出た。


一方で前の職場の人たちとの忘年会というかお久しぶり会みたいのがあり、それはもちろん楽しく、最近は好きな人とじゃないと飲み会も行きたくないみたいな我儘ぶりも発揮しているんだけど、まあでもその終わりに道路にならんだ人たちひとりひとりに気をつけて帰ってねだの来年もあれをしようねだの素敵なものをありがとう等々全員にかけるべき言葉があって、言葉は尽きず、ああおそらくあれもそういうことだと思いながらわたしが嫌だったのは形式的な挨拶なんであったろうね。言葉をかわす人びとに顔のあることをよろこんで、年の瀬。