紙とくまの生活。
忘れるために書く日記。


朝は来る

ワインは安くても開けたてはおいしくて、飲み切ろうと思ってがんばるけどわたしひとりががんばっても無理だった。同居人は2杯くらい飲んだら顔が赤くなってふんふん言って動かなくなってしまった。そのままお皿を洗ったり洗濯ものを干したりした。酔ってる世界を思い出していた。酔って目をつむるのは楽しい。至福だった。ちょっと気が張るメールもえいやあで送ってしまった。酔ったらいつもゲームをしたくなるのでゲームをした。そのままふにゃふにゃ眠った。なつかしい人の夢を見た。すこし髭が伸びていた。小さなテントを組み立てているところだった。ふうん、元気そうじゃんって思って起きた。ヒナ氏はすうすうとしていて、薄い光が顔を見せていた。雨が降っていた。真っ黒のワインの下の方みたいなどろりとした夜が否応なしに薄まっているのを感じた。送ったメールに返信が4つか5つ来ていて、送られたのは3時で、わたしの夜にも誰かが起きていたのだと思った。