紙とくまの生活。
忘れるために書く日記。


寒いので逆に

走ることにした。ジョギング、気づけば一年やっている。最初より速く、安定して、長く走れるようになった。はじめは30分をおそるおそる2キロくらいから。今は8キロ走って、気がむけば10キロのときもある(あんまりないけど)。しかし新鮮さは失われていて、景色に驚くようなことはなくなってしまった。一時間走っていると最後の方は飽きている。考え事もあんまりしなくなった。機械のように走っている。成果はわからないし特に痩せもしないのだけど、山に行ったときに休まずぐいぐい行けるのに感動して、登山のために走ってたんだとわかった。そういうことにした。

走ってみてわかることがいくつかあって、気の持ちよう、つまり速くしようと思って速度を上げることはできる。しかし、体力がなければ続かず、かえってへばってしまう。体力があっても、やる気がないといつまでもてれてれと走る。てれてれ走るのはすごく楽なのだ。それをふまえた上で、やるぞと思って走っても、体調の悪い日はがんばれない。気力は体調に勝てない。どんなにやる気を感じても空回りだし、体調の悪さを感知できない精神なんて意味がないんじゃないか。そして気力あり、体調がよい日でも、天候には(雨の日は走らないから主に気温か)逆らえない。暑すぎても寒すぎても身体は影響を受ける。いくら走っても身体が温まらない。正確には汗をかいているし熱も感じるが手足の先が冷たい。ウィンドブレーカーのすぐ下の膚がすうすうする。これは気力でも体調でもどうにもならなくて、ただただ寒い、それだけなのだ。前回より手足が温かいとして、それは自分の能力ではなく気温の(少しの)高さなのだ。それは時間にもよるからこちらで調整することも可能だけど、けっきょく自然には勝てないということを感じるのだった。夏は日が沈んでから、冬は暗くなる前に走るのがよかった。少し考えればわかりそうな結論だけれど、肌身をもって知った感じ。