紙とくまの生活。
忘れるために書く日記。


あれからずっとおどっている

こんな日になんなんだけど。前置きして打ち明けられた秘密に、「夢の話?」って返されたの、その人のこと絶妙に信じていてすばらしすぎるって思った。しかもその秘密は帰りしなに具現して夢っぽさが増した。その人は夢を売る人になったらいいんだ。

 

なにごとも表と裏があるってことを教えてくれた人がさいごにまた同じことを教えてくれたみたいだったな。なんて素敵な話なんだ! って思ったけれど、思い返せばあれもこれも非道いことばっかりだったし、言葉ではなんだっていえて、ああじゃあどっちを信じようかと思ってみて、まあいいか。表向きのことばとわたし(たち)のわかっていることを両方知っていればいいんだった。何年後だってごはん食べながら話題にする。

 

そういえば楽しかった時期というのもあって、それはたとえば5,6年のうちの半年くらいだったかも。それが喪われてしまったこととその理由を考えてみて、思い当たるような思い当たらないような。ぜんぶなかったことにしたい話もあれど、でも、楽しかったんだよね、とか。その時代を知らない人のこともたくさんいて、嫌いじゃないけどなんとなく疎外するこころもち。そしていつしか自分も疎外される方になっておるんだけれど!

 

問題は過去にあって、現在のつらさなんてかわいいものなのだった。そういえばわたしたちは少しずつ記憶を持ち寄って、あんなことがあったこんなことがあったと話してみたけれど、とりとめもなくて「藪の中!!!」って叫んで走り出してしまったらよかったよ。なんであれ、たくさん知ってたらえらいみたいな空気を感じたら背中がもぞもぞして、そしたら曖昧にわらって雲とかを見るふりをしましょう。それでいいので。

 

まっとうなそぶりで、しかし虚実ないまぜにしていった罪があるよ。それすらも楽しいんだけど、そうしたらめちゃめちゃくせものだよあなたは。かなしいね。ずっとおどっている。