紙とくまの生活。
忘れるために書く日記。


たのしい人生

本秀康のまんがで地球にやってくる金星人、みたいのがあって、金星人は身体が金属でぴかぴかしていて、複雑な形の方がかっこよくてえらいのだった(今しらべたら金子くんという名前だった)。わりと単純なかたちの金星人は複雑なかたちの金星人はかっこいいなぁと思ってしたがっている。複雑なかたちのほうは暴君で、単純な方をこきつかって、気に入らないことがあったら首をぎゅっとつかんで、でこぼこにしてしまったりする。力も強いのだろう。

というのをずっと思い出している。自分のかたちを変えてしまうようなショックを与えてくるもの、だいたいは作品で、作品の主題とか社会的にどうとかとはまた別に自分の根幹をゆるがすか、クリティカルなものなのか、というのを気にかけてしまう。そういう嗜好。まったく影響を与えないものを好む人もいるし、時期によってはそれがいいこともあるんだ。みたいなことを。でもそれは作品だけでなくて人とかできごととか、自分の歴史にかかわってきて、行動とか考え方を変えてしまうもの、たくさんある。

作品だろうが実際にであったものだろうが同じなんだけど、それを今まではどうして同一にとらえられなかったんだろうって思う。かんぜんにべつの枠組みだった。しかし、ということはわたしは実生活でも自分をゆるがせてくる人や体験が好きなのだろうか。違うと思っていた。目を閉じて思い出してみる。

 

 

たのしい人生完全版

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