紙とくまの生活。
忘れるために書く日記。


ヴァカンスの色

ここ数年。意識がクリアになる一方で、自分の存在の寄る辺なさみたいなもののかたちもはっきりしてきて、どうにもそれは逃れられなさそうということが確信されてそれはそれでつらいよな、等。
外部からの影響を受けない期になっていて、そのかたさに嫌になりつつこれまでとはちがう感じもおぼえてわたし、変わってしまっている、とか思う。それがいいか悪いかはわからず、でもやっぱり大事なものが喪われつつあると思えばなかなか危機だよなとかね。
横になって目をつむっていても階下の声が反響してきて恰もそこにいるようで気持ち悪くなってしまうくらくら。
他人は他人すぎて人間を人類とかくくりはじめてしまい、以前までだったらこの不愉快さとつきあうことが肝要とか思っていたのだが今はなかなか難しいとか考えながらそれをもうひとつ外側から見ながらそれはそれで楽しかったりもする。身体にまつろう疲労や倦厭はあるものの、それもまた楽しからずやというようなねじくれた喜びを。しかしこれも逃避の一であって家に帰ればぐったりしてしまうんだろうな。
というラインを超えて、そうそうこういう感じという深さにたどり着き、やっと馴染みの自分を感じる。最近の変化めまぐるしく、それがよいとか正しいとかはたぶんないんだけど、せっかちな自分が断定したがりバイアスかかっている。視点が短期的になっているのも変化の一部のような気もする。
久しぶりに足の爪をぬる。ぬるまではなに色にもなる可能性があり楽しい気分がすべて色つけてしまうと息苦しい気がして手は小指だけ。そういう姿勢がわたしの人生のすべてという気もするよ。左手小指の水色はバカンスの色。