ボタンがひとつ - learn to forget

あんまりよくない気持ちで目がさめた。昨日のことをひきずっている。いっちょ奮起して、明るく声をかけたらいいんだけど、面倒だった。

昨日は０時をすぎてから床についた。電気を消して、目をつむる。頭のてっぺんがしびれている感じがして、胸の動悸が気になった。どっきんどっきんと右と左に順番に。心臓がふたつあるみたいだった。わたしひとりだけが地震みたいにふわふわしているようだった。目が覚めたのは６時ごろで、いつもの睡眠時間から比べるとちょっと足りない。二度寝をしようかとも思ったけど、神様のそばにいるのは嫌だった。眠っているところを見られたくなかった。自室でインターネットをしたり、本を読んだりしてそのうち少し眠った。ソファと毛布が部屋にあってよかったとはじめて感謝した。

お腹はすいていたけど、食事をとりたくはなかった。これは前からそうで、小学校のときも中学校のときも高校生のときも、家族と（っていうか母親と）喧嘩するたびに、食事をとらなくなる。ハンガーストライキだ。食事をとるっていうのは基本的に幸せなことだから。不機嫌なままでは食卓を囲む気にはなれない。つっても数か月するのはなーさすがになー

でももう大人なので。食事は与えられるものではなく、自分で選択し、つくるものなのだから。冷蔵庫をあけて、昨日のそうめんの余ったのを出した。用意していると、神様がきて、食欲はもどったかきいて、自分の分の食器も出しはじめた。食欲はないけど、ごはんは食べる。けど、ひとりで食べたいのだ。と思ったけど言えなくて、ふたりでもそもそとそうめんを食べた。話ははずまなかった。

食後、神様は洗濯をすると言って、自分の寝具をはがしはじめた。そんなこと自主的にするのははじめてだったので驚いた。昼からで乾くのかと思ったけど、言わなかった。

本棚から教育の本を出して読みはじめた。途中で飽きて本をとじた。住居の整備で騒がしかった。高い木に水をやっているようだったので、キッチンの窓をしめ、寝室の扉もしめて眠った。目覚ましをかけた少し前に起きた。毛布のせいか、閉めきられて空気が滞っているのか、暑かった。戸をあけたらダイニングに神様が座っていて吃驚した。キッチンの窓をあけて、ふたりでキウイを食べた。窓をあけると風がとおって急に涼しくなった。いい午後だった。気持ちはまだ乗らなかったが、怒りみたいなものはとっくに失せていて、どちらかというと悪い態度をしたことへの気まずさのようなものがただよっている。昨晩から三度も寝ている。三回の目覚めは、三日経ったようなものだと思った。

夕食の相談をしてから、ピラティスに行った。新しい期がはじまって、はじめての人のためにいくらかの説明がなされた。トレーニングをしても筋肉痛にならなくなって久しいので、それなりに鍛えられているのだろう。体育館でゆったりした音楽をかけながら身体を動かしていると、いろいろな嫌なものがスッと抜けていく感じがした。身体が軽くなってそれからしたいことがたくさん浮かんだ。久しぶりに陶芸をしたい。染めものもしたい。来月の予定でご一緒するメンバーの中に陶芸家の人がいることをしらべて知ったのでわくわくしている。先のことを考える。来月のこと。半年ぐらい先のこと。来年のこと。やっぱり仕事やめたいな。何のあてもないのだけど。

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神様のこと。っていうか自分のこと。喧嘩をするのは悪いことではないと思うの。いやまあ、わたしは喧嘩とは思ってないんだけど。でも、怒って泣いて仲直りしてー雨降って地固まるーみたいなのは100パーセント正しいことではないと思うのだ。喧嘩したときに反省したりとか謝ったりすることって、感情が昂ぶってその場限りのきれいごとだったりする気がする。平常にもどったときに無理が生じる。志高い人とか、本当に気づきを得て、善処されるならば最高だよ。いい話になるのかもしれないけど、ぁたしたちの絆ゎ深まったょ。。みたいに味をしめて喧嘩を繰り返すのは違うと思う。だいたいの怒りって、原因だけのせいというよりは、身体や精神の不調があって、原因はきっかけにすぎないと思う。大事なのは、対処療法ではなくて、予防、つまり危機を事前に回避することと信じたい。そのために必要なのは健康だよ。栄養と睡眠と笑い。なのでは。とか。とか。昨日爆発したやつがなに言っても信憑性に欠けますが。そんなわけで、葛藤場面は今後も避けていきたい所存です。そんな結論。

いやもうだめだなんか全部被害妄想な気がしてきた。爆発しないように心がけて、爆発したら禍根を残さないように対処する。これだ。後者がすっごい苦手なので、前者なのだけど。まあいいや。次から気をつけます。

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夕食。肉野菜炒め。ひじきの煮物。アサガオナのおひたし。ちょう気を遣って、洗いものも全部してくれる神様。うーん。いやでもこれは恐怖政治だからだめだな。なんとか考えることにする。

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