紙とくまの生活。
忘れるために書く日記。


愛的相対性理論

photo by Dan-Scape.co.uk

友人に会いに出てきた。出口のたくさんある駅で、一番さみしそうな出口で降りた。 そういえばこの駅に神様ときたことがあった。まだ友人だったころだ。そのときもこの出口だった。なんともない話をして途中で別れた。
ああそうだ。その後、当時つきあっていた恋人の家族の家に行ったのだった。ややこしい。そのとき元恋人は、別の女性といい感じになりかけていたのだ。わたしはそれを知っていて、すっごい辛いと思いながら、家族たちと食事をしたのだったよ。すごい。これは誰にも言えなかったことだ。そして誰かにきいてほしかったことだ。もちろん神様はそんなことはつゆ知らず、だ。
そういえば、ここには元恋人の友人のお店もあるのだった。何度か行ったことがあったけど、どこだったっけ。この街の見かけは似すぎていて、わからなくなる。右からも左からもあの店がひょっこり出てきそうで怖い。
記憶にまぎれながら友人に会えたのだけど、なかなか声をかけられず、一時間ほど佇んでしまった。外をみて、音楽を聞いているだけでやり過ごせる自分の性分がありがたかった。